タイヤを購入する際のアドバイス:新しいタイヤとチューブを購入する際の注意点
自転車用のタイヤやチューブは壊れない限り見過ごされがちです。この二つはホイールは走行挙動に大きな影響力があります。もしタイヤが古くなっていたり、トレッドが摩耗していたり、長らく乗っていなかった後に側面が脆く見える場合は、タイヤ交換をして性能を改善し、空気抜けやトラブルを改善しましょう。
ご存知のようにタイヤとチューブには様々なサイズ表記があり、異なる幅のタイヤモデルが多くあります。最初は混乱するでしょうが、基本が分かれば、ぴったりのタイヤを見つけられます。こちらでは、タイヤを交換する時の重要なポイント、そして用途と走行スタイルに合うタイヤの見つけ方について順を追ってご説明します。
タイヤを購入する際に重要な指針となる点は外径と幅です。外径は常にホイールのサイズ(例えば26または28インチ)に対応しています。幅に関してはいくらか余裕がありますが、フレームやフォークの側面をこするほど幅広のタイヤを選ばないことが重要です。これまで取り付けていたタイヤの幅を指針にすると確実に合ったタイヤを見つけられます。
適切なチューブを選ぶ際、メーカーによるチューブにはタイヤ外径と幅に関して規定があることに注意しましょう。
※一般的には、自転車用チューブは比較的柔軟性があるので、常にある程度のサイズ範囲で使用できます。
タイヤとチューブには通常様々なサイズ表記があります。
- インチ表記 (外径 x 幅) : 例 28 x 1.25
- ETRTOのミリメートル表記 (タイヤ幅 - リム径) : 例 35 - 622
- 別のサイズ表記: 例 700C×35c
一目で分かるように、重要なタイヤの形式をそれぞれの用途ごとに一覧表にまとめました。こちらで一目でサイズを確認でき、そのまま別の表記へ変換可能です。
- 古いタイヤの側面のサイズ表記(例 32-622)を確認しましょう。
- 必要に応じてタイヤ形式表を使用し、確認したサイズを変換しましょう。
- 当サイトのショップにあるタイヤのページに移動し、フィルターを使って用途や必要なホイールサイズ(インチ)で商品を絞り込んでください。
- 多くのタイヤは複数の幅で使用可能です。フレームやフォークのスペースより少なくとも1cm狭い種類を選びましょう。
- タイヤのサイズ表記を確認しましょう。
- 必要に応じてタイヤ形式表を使用し、サイズ表記を変換しましょう。
- ショップの自転車用チューブのページに移動してフィルターを使い、探しているホイールサイズ(インチ)で商品を絞り込んでください。
- タイヤの幅に合うチューブを選びましょう。
- ホイールに合うチューブモデルまたはバルブ付きの商品を選びましょう。必要なバルブはリムのバルブ穴によって異なります。バルブのタイプは以下の3つになります
- SV: 仏式バルブ (またはプレスタバルブ) – 6.5 mm リムのバルブ穴
- AV: 米式バルブ (またはシュレッダーバルブ) – 8.5 mm リムのバルブ穴
- DV: 英式バルブ (またはダンロップバルブ) – 8.5 mm リムのバルブ穴
適正なタイヤ空気圧にすると、タイヤの転がりがよくなり、快適さも増し、タイヤがパンクするリスクが大幅に減ります。
- 高い空気圧は、平坦な地面では転がりが速くなりますが、でこぼことした道では衝撃はほとんど緩和されません(バウンドしてしまいます)。
- 低い空気圧ではタイヤの接地面が増え、平坦な道では転がりが少し悪くなります。その代わり操作性や快適性はよくなります(低すぎるとパンクリスクが高くなります)。
多くの最新型のタイヤには、側面に最小・最大の空気圧表記があります。空気圧が低過ぎたり高過ぎたりしてタイヤやチューブが損傷しないように、表記範囲内の空気圧を選びましょう。
また、おおよそ二週間ごとに空気圧をチェックすることをおすすめします。自転車を使用しない時でも空気圧が低くなることがあります。ほとんどのフロアポンプには、2つの一般的な単位(Bar と PSI)が表示される圧力計があるので、フロアポンプを使用するとあっという間に希望の空気圧までポンピングできます。
タイヤ幅
- 細いタイヤは空気量が少ないので、一般に高めの空気圧での走行になります。それによって転がりが速くなり、特に平坦で固い路面に適しています。
- 太いタイヤは一般に低めの空気圧での走行になり、より多くのトラクションとグリップが得られ、より快適な転がりになります。平坦な地面からでこぼことした地面まで幅広い用途に適しています。
- プラスタイヤやファットバイクタイヤはさらに大きな容量があり、最低限の空気圧に抑えることができ、大きな接地面を持ち、起伏にも楽々と適応します。それほど速く転がりませんが、非常に快適でより多くのトラクションをもたらすので、特に砂や雪のような緩んだ地面に適しています。
トレッドパターンとトレッド
トレッドのパターン次第で、タイヤが得意とする路面条件は異なります。
- マウンテンバイクとシクロクロス用のタイヤには様々なトレッドパターンがある一方、固い地面向けのロードバイク用タイヤのトレッドには、目に見えるパターンはほとんどありません。
大きく、しばしば角ばり、間隔が広い凹凸のタイヤは、転がりは良くないことが多いですが、柔らかい地面ではさらにグリップ力が高まります。泥だらけの地形に最適です。
中央のトレッドパターンの間隔が狭く、縁の凹凸が特徴的なタイヤはS(セミスリック)タイヤと呼ばれます。固い地面での速い転がりと、緩い地面でコーナリングする時のやや割増のグリップ力とを兼ね備えています。
チューブレスタイヤ
チューブレスタイヤや簡単にチューブレスに換装できるようになっているチューブレスレディタイヤは、通常のフォールディングタイヤやクリンチャータイヤとは外観的にそれほど変わりません。しかしチューブレスタイヤはチューブがなくてもほぼ気密です。このチューブレス方式は数多の突き抜けから良好にタイヤを保護し、より少ない空気圧で走行できます。マウンテンバイカー、シクロクロッサー、またロードライダーの間でも、パンク防止、快適性、操縦性を向上させるチューブレスは定評があります。さらに、チューブレスだと転がり抵抗が多少低くなります。換装には、適切なタイヤに加えて、チューブレス用リムテープ、チューブレスバルブ、チューブレスシーラント剤も必要になります。
+ 低空気圧とより優れたグリップ力
+ 幾分簡単な取り付け
+やや小さい転がり抵抗
- 変更が難しい
- 空気圧を定期的にチェックする必要がある
チューブラータイヤ
チューブラータイヤにはチューブが必要不可欠で、タイヤにとって切り離せない部分です。このタイヤにはU字の断面はありませんが、通常はある角がない特別な形状のリムに貼り付けられるチューブがあります。主にロードレースやシクロクロス競技に用いられます。このタイヤは構造上非常に速く快適に転がり、とても軽量です。
+ かなり高い空気圧が可能
+ 欠陥を最小限に抑える
- 比較的高価
- 変更が難しい
- 出先での修理は不可能
別個のチューブを備えたクリンチャータイヤ・フォールディングタイヤ
クリンチャータイヤやフォールディングタイヤは、U字の断面と強化されたビードとを備えた従来のタイヤで、通常は別個のチューブと組み合わされます。クリンチャータイヤは、確実にリムに引っ掛けるために、ビード部分がスチールで強化されています。フォールディングタイヤはその代わりにより軽量なケブラーコアを使用しており、これがその名の通り、折りたたみも可能にします。クリンチャータイヤは幾分重く、より安価です。フォールディングタイヤは軽量であるものの、より高価でもあります。
+ タイヤの選択肢が豊富
+ 交換や修理が簡単
- ややパンクしやすい
- やや大きい転がり抵抗
- マウンテンバイクのタイヤには26インチ、27.5インチ(または650Bとも呼ばれています) そして29インチという3つのホイールサイズが重要です。
- 幅によってさらに3種類のマウンテンバイク用タイヤに分けられます 。
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標準のMTBタイヤの幅は1.9〜2.5インチです。クロスカントリーやマラソンでの使用には、通常は1.9〜2.25インチの軽くて速く転がるタイヤが使用されます。オールマウンテンやエンデューロの愛好家は、強力なカーカス(タイヤの骨組み)、強化されたサイドウォール、グリップに最適化されたトレッドパターンが備わった2.25〜2.5インチの幅広のタイヤを用いる傾向があります。
- 「プラスサイズ」のタイヤの幅は2.6〜3.25インチです。また、「Bプラス」または単に「プラス」という名称でも知られ、起伏の多い地形でもバイカーが自転車をよりコントロールし、快適に走れるように考えられています。プラスタイヤを備えたマウンテンバイクは、フレームとフォークに非常に大きなスペースがあり、通常は特に幅広のリムも使用しています。
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ファットバイク用のタイヤ幅は3.8〜4.8インチで、通常のマウンテンバイク用タイヤの約2倍の厚さです。このタイヤは、拡張したフレームとフォークを備えたファットバイクにのみ適合します。極めて低い空気圧で走行できるので、非常に快適で、雪や砂の上でも優れた推力を発揮します。しかしファットバイク用タイヤは重く、普通の路での走りはゆっくりになります。
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【代表的なトレッキングバイク・シティサイクル用のタイヤ】
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トレッキングバイク・シティサイクル用タイヤのホイールサイズは、子供向けの12インチから、普段使いの多くの大人に向けた28インチまであります。
- 一般的なタイヤの幅は約1.0〜2.1インチ(約23〜57 mm)で、フレーム、フォーク、および必要に応じて取り付けられた泥除けによって、各ホイールの上部のスペースは制限されています。
- タイヤのトレッドは、舗装道路で良好な転がり特性を提供するために、通常あまり際立ったものではありませんが、トレッド上によく目にする溝は、雨で濡れた道路で有利な働きをします。
- 全種類のロードバイクにおいてホイールサイズ28インチ(622 mm)※700cを使用するのが主流です。
- 2つの異なるタイプを区別することは有用です。
ロードバイク用タイヤ
シクロクロス・グラベルロードバイク用タイヤ
シクロクロス・グラベルロードバイク用のタイヤは通常、幅が約28〜40 mmです。空気圧が低く、トレッドのパターンが目立ちます。トレッドパターンに応じて、ぬかるんだ地面でも優れたグリップ力を保ち、転がりも速いです。このようなタイヤは、シクロクロスレースに特化したモデルにだけでなく、砂利道、森の小道、または生活道路など、どんな土壌にも適した優れたオールラウンダーにも見られます。